聴力には問題がなくても聞き取り困難な症状APDやLiDについて

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”聞こえているのに聞き取れない”

〇APD(聴覚情報処理障害)=Auditory Processing Disorder

〇LiD(聞き取り困難)=Listening Difficulties

聴力に問題がなくても言葉の聞き取りが難しい騒音化では聞きづらい、聞き逃しが多いなどの聴覚的な問題を持つ状態のことを聴覚情報処理障害(APD)や聞き取り困難(LiD)と言います。

聴力に異常がないので病院や検査機関において見逃しがちな症状となっておりますが、

近年では、さまざまな研究もすすんでおり、聴力に異常が見受けられなくても聞き取りに問題があるとされるAPDやLiDという症例があることがわかってきました。

聴力検査をしても原因がわからないことが多く、周りに理解してもらえないことから孤立しやすく、周囲の人の協力や社会が理解していくことが必要になってきます。

APDやLiDにおいて、まだまだ研究が発展段階の為、それらの診断基準においても未確定な部分もあり、判断には難しい状況ではありますが、現段階での判断基準案などもでているようです。

必要条件 (案)

1.純音聴力検査が両側、4分法B(500Hz,1000Hz,2000Hz,4000Hzの平均)にて25dB未満。かつ特定の周波数で25dB以上の閾値上昇がない。

2.語音明瞭度が正常範囲(静寂下の御恩明瞭度が85%以上)

3.聞き取り困難の自覚症状を認める(小渕先生らの聞こえにくさ質問紙109点以下、または、小川先生らの聞こえの困難さ検出チェックリスト6点)

以上、1-3をすべて満たすものをLiD/APDとする。

国立病院機構 東京医療センター 神崎先生資料抜粋

APDやLiDについては、まだまだ、研究段階ではあり、当事者にとっては、医療機関を受診しても病気であるとの診断がされず、自分の中だけで悩み、社会から孤立しがちといった状況となっているのが現状ではないでしょうか。

これらを解消するためには、ご家族や周囲の人の理解や協力はもちろんのこと、社会がもっとAPDやLiDに関する知識を深め共有していくことが重要ではないのでしょうか。

私たち補聴器を取り扱うものとしても、聴力や聞き取りに異常が見受けられなくてもこういった悩みを持っておられる方がいるという情報は認知し、理解を深めていいく必要があると感じます。

 

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